コンセプトでご紹介した通り、1997年から稼働しているウルティマオンライン(通称「UO」)。
最古のネットゲームに分類されるこのゲームは、原点として語られることが多いです。
そんな言葉をネットでよく目にします。
どれもウルティマオンラインの「今」にはフォーカスが当たっていない言葉ですが、今はどうなってるのでしょうか。
今でも頂点であると僕は思っています。
ウルティマオンラインの楽しさ。一言でいうと「自由」があげられると思います。どんな楽しみ方もできる。一例をあげてみましょう。
ゲームとして一番わかりやすい部分である敵との戦い。
戦闘バランスとしては、モンスターハンターが割と近いと思っています。
いわゆるボスと呼ばれる様な強敵も、ほとんどの場合頑張って時間をかければ一人で倒すことができます。
また、みんなで協力して倒すオンラインゲーム特有の楽しさも健在です。
入手が困難な武器や防具がなければ倒せない敵はいませんし、だからといって歯ごたえが無い敵ばかりではない。
長い年月をかけてバランス調整がされてきただけあって、すごくよくできた難易度設定になっています。
ウルティマオンラインの目玉の一つである家。
昔話として語られる際は、その入手困難さが話題になりますが、昔の話。現在は、ちょっとお金を貯めさえすれば簡単に入手が可能です。
また、そのカスタマイズの柔軟さは特筆すべきものがあります。
昔には、「ウルティマオンライン内装ガイド」と銘打った攻略本(ただし内装指南しか載ってない)まで発売されたレベルです。
おまけ機能ではなく、それだけで一つのコンテンツになるボリュームです。
長年続いてるウルティマオンライン。10年以上遊んでいるプレーヤーも少なくありません。
そんなプレイヤー達を飽きさせない為、世界はなんども拡張されていきました。
このサイトのようなガイドが必要になるレベルの広大な世界。
和風な土地、洋風な土地、栄えた土地、荒廃した土地。船でしかいけない土地、空を飛べないといけない土地。
広大な世界が、あなたを待っています。
敵と戦うだけがウルティマオンラインじゃ無い。よく言われる言葉です。
僕の好きな遊び方の一つに、釣りがあります。
釣りだけではなく、その他全般に言えることなんですが、ウルティマオンラインは音がどれも素晴らしいんです。
釣り針を投げた時の音、武器や防具を作る時のハンマーを叩く音、地図を書く時のペンを走らす音。どれもホント素晴らしい。
そんな音を聞きながら釣り針を垂らしていると癒されます。たまにサンダルや靴が釣れたり、また稀に魔物が釣れたりもするんですが。
同様に、植物を育てる園芸だったり、ペットを捕まえるテイムだったり(ドラゴンを飼いならして敵と戦ってる人が多いですが、犬や猫を飼いならして連れて歩いてもいいんです!)、スローライフな遊び方も沢山用意されています。
なお、僕が一番びっくりしたのは、ゲームの中で本を書いて、その本を売って生活するという遊び方をしている人でした。
ウルティマオンラインでは、ドラゴンクエストでいうところの職業や、ファイナルファンタジーでいうところのジョブはありません。
何ができるかといった技能(「スキル」と言います)の組み合わせでキャラクターの特性を決めていきます。
つまり、あなたの好きな職業を生み出すことができます。
画像のキャラクターのコンセプトは、「観光ガイド」です。
緊急時にキャンプができて、ツアーを盛り上げる歌が歌えて、ツアー客どうしで揉め事が起きたら拳で止めて、けが人が出たら包帯を巻いてあげることができて、観光地に客を案内できるドラクエのルーラの様な魔法が使えるだけの魔法スキルがあって、ロケハン時で危険な場所に潜入する時は隠密行動ができて・・・といったコンセプトです。洋服はバスガイドの制服を参考に作ったんですが、そう見えてきませんか?
観光ガイドなんていう職業があるRPGは、RPGツクールで作った場合くらいでしょう。同じ様に、あなたの好きな様にキャラクターを作ることができます。
そして、そのキャラクターで、好きな様に物語を楽しむことができます。
楽しさとして沢山語ってしまいましたが、その他にも色々と特徴があります。
無料でネットワークを繋いだ遊び方ができるゲームだと、(大人からみると)子供特有の無邪気さが無秩序をもたらしているシーンを見ることも多いかと思います。
その点、いわゆる月額課金が必要なこのゲームでは、そういった子供はいません。
また、規約としても13歳以下はプレイしてはいけないと謳われています。
ウルティマオンラインの不思議の一つですが、女性が多いです。
これは、出会いがどうのという話ではなく、女性でも楽しめるゲームということを伝えたくての言及です。
大人が多いので、変な絡み方をする人がいないというのも理由の一つかもしれませんね(どうか変な絡み方をする人にはならないでください!)。
一つのサーバーに対して、5キャラ作成できます。課金アイテム的なものを使えば、7キャラまで増やすこともできます。
つまり、戦闘キャラ、魔法使いキャラ、生産職人、ネタキャラ・・・と、遊び方に幅を持たせることができます。
また、この制限はサーバーごとです。日本サーバーに5キャラ作って、アメリカサーバーにまた5キャラ作って・・・といったことも可能です。
一人くらい海外サーバーのキャラクターを作って、英会話の練習をしてみるのも楽しいかもしれませんね。
良い点ばかり語ってきましたが、弱い点も少なからずあります
日本では、ひと昔前と比べてMacを利用している人が増えている印象を受けます。僕もMacをメインで利用しています。
ですが、このゲームはWindows専用となっています。
僕はMac上にParallelsというMac上でWindowsが利用可能なツールを利用しており、仮想環境上のWindowsでも快適に遊べています。
仮想化を利用すれば遊べるとはいっても、そういったツールや別途Windowsのライセンスが必要なことを考えると、ウィークポイントと言えます。
遊ぶのに、毎月1,500円程度のお金が必要です。課金を止めることによってキャラクターが消滅するということはありませんが、3ヶ月以上無課金が続くと家が無くなってしまいます。
ただし、これによって参加者のフィルタリングがされている(大量複数アカウントでのbotや、前述の子供など)とも取れるので、デメリットとも言い切れないと思ってます。
日本語はサポートされていますが、現在日本法人での運営はされておらず、手厚いサポートがされているとは言えない状況です。
何か問題が発生した際に、当日中に解決してもらえるかというと、厳しい部分もあるでしょう。
また、公式サイトも機械翻訳でのアナウンスとなっており、現状情報を得るにはコミュニティに頼らざるを得ません。
最近のPCで遊ぶようなゲームは、スカイリムやフォールアウトに見られるような、3Dで広大な世界を見渡せて・・・というものが多いです。
しかし、ウルティマオンラインは古き良きグラフィックで構成されています。
ただし、言い換えればゲーム用に組まれたPCでなくても快適に動きますし、このグラフィックだからこそ広大な世界を作れたのだとも思ってます。
また、貧弱と言ってもリアリティある3Dではないというだけで、ゲーム上の異世界を表現するには十分すぎる絵だと思っています。
特に2Dで描画されているものについては、その精緻さに驚くレベルです。